戯作文

戯作とは、通俗小説などの読み物の総称で、戯れに書かれたものをいい、戯作の著者を戯作者という。 そこかしこに書き散らかしたり、細やかにしたためた駄文の置き土産を、ここに印す。

夢屋

半分ブルーシートで覆われた、決して綺麗とは言えない屋台が、明治通りにポツンとある。

その暖簾をくぐる。
マスクをしているせいでもあるが一瞬店主は怪訝な表情、しかしすぐ認識してくれたようだ。
瓶ビールをオーダーし、トマトと焼鳥とニラトジをつまむ。

しばらくすると若い男が覗いて「3人いいですか?」と尋ねてきたが、それを見た店主は、「きっとあの客は入ってこない。」とぽつりと言うと、案の定来なかった。

又一人の客が来店し、ちょっとキョロキョロしながらメニューを見ているのを見て、「どっちからですか?」とさりげなく声をかける。
「静岡から。」
私は一見さんだろうとは思ったが、店主は観光客だと一瞬でわかったのだろう。

また一人十数年振りに久留米に来たという客は、あの頃どこそこにこんな店や通りがあったと思うが的な昔話で盛り上がり、熱燗がすすんでいた。

やがてバブル到来という頃、24歳で始めた屋台はもうすぐ40年になるといい、その持続力には脱帽するしかない。
私より10歳年下なのだが、飲食業者としてはほぼ同期、昔の面影そのままにその表情と決して多くはない言葉には、生き抜いてきた確かな自信が感じられる。

久留米市内には、1970年代前後の全盛期の頃には70軒以上の屋台が軒を連ねていた。
それが今では5~6軒になってしまい半世紀で10分の1以下、それどころかここの店主によれば、毎日ちゃんと営業しているのはここ1軒だけではないかともいう。
福岡市でも、屋台の公募抽選をしたり観光資源だ文化だといったニュースも流れてさぞかし流行っているのではという印象があるが、こちらも現在は100軒程度、最盛期には500軒近くあったという。

瓶ビールもう一本、ちろりの熱燗一杯だけ。

それにしても、何て素敵なネーミングなのだろう。
薄汚れた「夢屋」の文字は、色褪せないでしっかりと灯っている。

 

ラム

ファーマータナカのアルコール学び直し講座第1回「ラム」。

これまで、カクテルストーリーや我楽多酒整理編やラム酒世界旅など、珠玉のショートストーリーやエッセイを、世間の迷惑顧みず世に垂れ流してきた。
ただ、この歳になって、ただ飲めればいい酔えればいいではあまりにも情けない。
神学者マルチン・ルターでさえ「酒と女と歌を愛さぬ者は一生阿呆で過ごすのだ。」と宣っておるではないか。
一生阿呆で過ごすなんてまっぴらだし、僕ら紳士淑女の飲酒行動には、それなりの意味づけと知識武装が必要だ。

ということで、第1回は当然我が愛するラム酒であろう。
今回は色・風味・製法別にその分類を見ていく。

【 色による分類 】
◇ホワイトラム
活性炭などでろ過を行い、淡色または無色透明に仕上げられたラム酒。カクテルベースに最適、別名シルバーラム
◇ゴールドラム
バーボン樽等で3年未満熟成の薄い褐色が特徴。別名アンバーラム。ホワイトラムとダークラムの中間的な味わい。
◇ダークラム
バーボン樽等で3年以上樽熟成させた濃い褐色のラム酒。焼き菓子などに用いられ、ロックやストレートで味わう。

【 風味による分類 】
◇ライトラム連続式蒸溜機で蒸溜し、樽やタンクで短期間熟成させた軽快な味わいのラム酒。おもにカクテルベースに使われ、スペイン系の生産地に多く見られるタイプ。
◇ミディアムラム
ライトラムより風味が強く、ヘビーラムよりは個性が控えめ。おもにフランス領植民地に多いタイプ。こちらも主にカクテルのベース。
◇ヘビーラム
単式蒸溜機で蒸溜された、風味豊かで香りも強い個性的なラム酒。イギリス系の植民地で発展してきた濃厚な味わいは、お菓子作りにも重宝される。

【 製法による分類 】
◇インダストリアルラム(工業生産ラム)
糖蜜を原料として造られるラム酒ラム酒の大半はこの製法。
◇アグリコールラム(農業ラム)
サトウキビの搾り汁を原料に造られるラム酒。フランス領の植民地で開発された製法で全ラムの3%程度。

画像は友人達とのラムづくしで、ダイキリ(ラム+ライム+砂糖)、キューバ・ビブレ(ラム+コーラ)、マイヤーズ・ラム、キャプテン・モルガン、ハバナ・クラブ。
薬院@JB's BAR


ラオディ

ファーマータナカのラム酒世界旅「ラオディ(LAODI)」(ラオス)。

一般的にラム酒といえば、イメージ的にはキューバやジャマイカプエルトリコあたりだろうか。
だがラム酒の原料は砂糖黍(さとうきび)、厳密にはその廃糖蜜や搾り汁だから、世界中砂糖黍が獲れるところならどこでもラム酒が製造できるわけだ。

意外にも、砂糖黍のルーツは東南アジアからインドにかけてと言われ、かのアレクサンドロス大王ガンジス川流域からギリシアに持ち帰ったという逸話がある。
だからこのラオディは見方を変えればラム酒のルーツとも言えるもので、世界の3%しかないフランス発のアグリコール製法でつくる貴重なラム酒なのである。

これまでメジャー処では、バカルディやマイヤーズやロン・リコやレモン・ハートハバナ・クラブやキャプテン・モルガン等を紹介してきた。
マイナー処では、先日紹介したインドのラム「オールド・モンク(Old Monk)」をはじめ、我が朋友が移住しているグアテマラの「ロン・サカパ (Ron Zacapa) 」、ベネズエラの「パンペロ (Pampero)」「ディプロマティコ(Diplomatico)」、フランス海外県マルティニク島の「クレマン (Clement)」、アフリカ東側インド洋に浮かぶモーリシャス島の「ソレラ5(Solera5)」などがある。

しかし我が愛するラム酒ひとつとっても、一生を賭してもとても飲みきれない。
吾輩の人生とは、何から何まで何と中途半端なんだろう、嘆かわしい。



アジア夢旅

早上がりの宵の口
Bikeの修理パーツがやっと来たとの連絡
3号線を北上
修理所要時間はかれこれ1時間ほど
時間潰しに珍しく向かいのCoCo壱
牡蠣フライカレー3辛普通盛1,052円
戻れば修理代金は会員価格4,345円
その足でビジネス用 iPhone の見積取りに家電量販店
そこで着信
昔からの仲間からありがとうラブコール
ワインと無化調ラーメンの店@しのわ
ひとしきり馬鹿騒ぎ
仲間達はオレンジワインとシメのラーメン
オイラはギネススタウト2ボトル割り勘2,000円
あと1軒だけ
店主のチョイスはインドのラム
多分オールドモンク
それでラムハイボール2杯割り勘3,000円
ラム酒で今宵はアジアへ夢旅
@Bar Believe



セッション

外国産の高級酒にかぶれてはいない。
勿論先立つものがないという根源的問題もある。
ただ、どうせ飲むなら本場のお酒を、とは思う。

ウイスキーにして然り。
日本人は真似るのがうまい。
特にS社などは、コマーシャルで売るのがうまい。

老境に入り角が取れたか、国産にも素直に向き合えるようになった。
ウイスキーも、ワインも、ジンも、そして日本酒も。
味や品質はもちろんだけど、本物を真面目に作ろうとする心意気も、一緒に味わいながら飲んでみる。

とある Bar で勧められた、これはどうだ、
ニッカブレンデッドモルトウヰスキー「SESSION」(奏楽)。
スコットランドとジャパニーズのモルトのセッションを味わう。
(※画像は腐る程あるストックから引っぱってきたもので、新設された「BA.5対策強化宣言」が強制力がないからと、ノコノコ出歩いたわけではありません)